化学、バイオ専門の特許事務所です。特許出願 特許申請 商標登録 のことならモリモト特許商標事務所へ。弁理士 森本敏明が対応します。

バイオ・化学の特許事務所をお探しなら、モリモト特許商標事務所

特許事務所にお任せ
 
モリモト特許商標事務所 (→ English)
代表/弁理士  森本 敏明
〒107-0052 東京都港区赤坂2-21-15 赤坂OSビル5F (→ アクセス)
TEL: 03-3568-2413(代)/ FAX: 03-3568-2414
Mail: info@m-ip.jp
特許事務所にお任せ
 
検索

事務所 概要
特許に関する業務
商標に関する業務
意匠に関する業務
知的財産権の紹介
化学・バイオの基礎
科学と法律の世界
特許事務所  >  知的財産権の基礎知識  >  特許の基礎知識

■ 特許の対象は?

 

産業上利用することができる発明をした者は、新規性・進歩性のない発明を除いて、その発明について特許を受けることができます(特29条1項柱書き)。

 

つまり、特許の対象となるのは、産業上利用可能性、新規性および進歩性を有する「発明」ということになります。

 

 

■ 発明ってなに?

 

では、そもそも「発明」とはどういうものを指すのでしょうか?

これは特許法の2条1項で次のように定義されています:
『この法律で「発明」とは、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものをいう。』

 

上記定義に従えば、自然科学系の研究成果の多くは、自然法則を利用した技術(的思想)であるといえるでしょう。

また、上記定義のうち、「高度」については、これは単に実用新案法における「考案」と区別するために設けられた規定であり、それほど深く考える必要はありません。

 

問題となるのは、「創作」の要件です。自然科学系の研究成果には、人為的に作り出されたものばかりではなく、天然物から抽出(発見)されたものも含まれるからです。

 

  

 ■ 発明=発見?

  

創作について、特許庁の見解を示した工業所有権法逐条解説(以下、逐条解説)では、「発明時を基準として考えられるものであり、しかも主観的に新しいと意識したもの」と説明されています。

この説明では、発明には、作り出したもの以外に、発見されたものも含まれるのか否かがわかりません。

 

そもそも、発明と発見は別物とされています。

哲学者カントは、「人が発見するものは以前からすでに存在したものであり、人が発明したものは、それが作られる前に存在しなかった」と述べています。

このような言葉を考慮すれば、発見したものは発明として認められないようにも思えます。

 

 

■ 研究成果は発明といえるか?

  

しかし、特許実務では、特定の発見に基づいた発明が認められています。その代表例が、「用途発明」です。

用途発明とは、物の特定の性質(属性)を発見し、この性質をもっぱら利用する物の発明をいいます(吉藤著、特許法概説 第13版)。このような用途発明の代表例は、医薬発明です。

 

このような用途発明として認められるためには、物の特定の性質の発見が、たとえば舐めたり嗅いだりするだけでわかるようなものであってはいけません。

これは「単なる効果の発見」といわれ、用途発明を形成するための発見としては認められないのです。言い換えれば、発見に至る努力が認められてこそ、用途発明が成立し得るのです。

 

以上をまとめると、発明と発見とは相違しますが、発見に基づいて発明を成立させることは可能です。したがって、自然科学系の研究成果としての天然物からの抽出物は、発明として認められる、といえるでしょう。

 

このように、自然科学系の研究成果の多くは、発明に繋がり得るものと思われます。

しかし、特許を受けることができる発明であるかと問われれば、即座に「Yes」とはいえません。冒頭に述べた、産業上利用可能性、新規性および進歩性の各要件をクリアしなければならないからです。

 

 

■ 特許権の効力とは?

  

特許権の効力について、特許法では、「特許権者は、業として特許発明の実施をする権利を専有する」とあります(特68条)。

 この規定を文言通り捉えれば、特許権者は自身の特許発明を誰にも邪魔されずに独占的に実施できるように思えます。

しかし、実際にはいろいろな場面で実施が制限されます。

たとえば、甲が「座部Aと脚部Bとからなる椅子」に関する発明について特許出願をした後に特許を受け、次いで乙が「座部Aと脚部Bと背部Cとからなる椅子」に関する発明について特許出願した後に特許を受けた場合、原則として乙は自身の特許発明を業として実施できません(特72条)。甲は自身の特許発明を自由に業として実施できるし、乙の業としての実施を妨げることもできます。

一方、乙の特許出願後に、丙が「座部Aと脚部Bと背部Cと肘掛け部Dとからなる椅子」に関する発明について特許出願をして特許を受けた場合はどうでしょう?

もちろん丙は甲および乙の特許があることにより、自身の特許発明の業としての実施を妨げられます。

ここで注目すべきは乙の特許権の効力です。

乙は甲の特許があることにより、業としての実施が妨げられることは上記した通りです。

さらに乙は、自身の特許があることにより、丙の特許発明の業としての実施を妨げることができます。

つまり、乙は、自身の特許発明の実施ができない可能性があったとしても、他人(丙)の実施を妨げることはできるのです。

このことは、特許権の効力は、自身の特許発明を他人に実施させないことにある、ということを意味しています。

  

■ 特許出願? ノウハウ秘匿?

 

創作された発明について、特許出願すべきか、ノウハウとして秘匿すべきかは、非常に悩ましい問題と思います。

たとえば、発明が事業化に結びつくか否かは、そう簡単に結論付けることはできないでしょう。

わたしは製薬会社時代に工業化研究に従事していましたので、研究室レベルの発明をパイロットレベルにスケールアップする苦しみはよ~くわかっています。

皮肉なものですが、自身が発明を実施する可能性を推し量ることは非常に難しいといえるでしょう。 

そのことに加えて、先ほど説明しました、特許権の効力は、自身の特許発明を他人に実施させないことにある、ということ。

自身による発明の実施が不透明であり、特許権の効力が他人の実施を妨げることに重きを置いている。

これらのことを考慮すれば、特許出願すべきか、ノウハウ秘匿すべきかを決める重要なポイントが浮かび上がってきます。

それは、発明を創作し、業として実施し得る具体的な他人を特定できるか、ということ。

このような他人をはっきりと特定することができるのであれば、特許出願を選ぶのが最善の道だと思います。


 

化学、バイオの特許事務所をお探しなら、化学・バイオ専門のモリモト特許商標事務所


>>> 化学、バイオの特許事務所をお探しなら、化学・バイオ専門のモリモト特許商標事務所

 

プリンタ用画面
カテゴリートップ
知的財産権の基礎知識
次
商標の基礎知識
© 1999-2013 Morimoto & Associates